そういえば黒夢の解散ライブのチケット発売が一週間前だった。
約10年前、活動休止した後に友達が貸してくれたCDを聞いたのを切っ掛けに好きになって、高校の時にそれまで音楽を聞かなかった僕のJPOPとの接点みたいな感じだったバンドです。
ああいうのが好きだった時分の僕は、今と比べると割と刺々してたのかなと思います。といっても、トゲ具合は金平糖程度だけれども。
10年前は若かった。
あんまし大きな変化はしていないつもりだけれども、あの頃は謎の、生意気で根拠不明の自信を持っていた。
ただ、10年後も今の自分に同じ事を思うのかもしれない。
いま思えば狂ったようにこだわりやイメージを持っていて、人とコミュニケーションするのが苦手な分、それをアウトプットする事で自己主張や何かと繋がろうとしていたような、そんな部分が強かったかなと。
あの頃美術の時間に作った物をみたら、ちょっとこの人大丈夫かしら?と今の僕ならきっと思うはず。(悪い意味でw)
無駄なエネルギーが溢れるというより穴から漏れていたような感じだったけれども、エネルギーには違いなく、今よりは発想に幅があったと思う。若いってすごい。
高校生から10年という事は、たまに会う高校の先輩とか長山氏とはもう10年もの付き合いになる事になる。後輩というかもう友達的な感じの後輩ともその位になる。
覚えてない可能性が高いけど、あの頃の自分がどんなんだったか聞いてみたいものだ。
当時はまだ酒飲みでなかった事だけは確か(笑)
黒夢を知ったのが活動しなくなってからだったので、一度も行けなかったライブ。友達に借りたビデオで見るばかりだったけれども、清書してある感じのCDよりも、ライブの方が断然ガリガリしていて、格好よかった。
少し狂気っぽいようなパフォーマンスも、当時何かが淀んだ感じで日々を過ごしていた僕にはものすごく刺激的だった。
あの頃とはモチベーションが違うけれども、解散ライブ、行けるなら行ってみたかったなぁ。
しかしその日は仕事なのでチケット発売日もコロッと忘れていたのだけれど。
で、今日もこれまた10年来の付き合いの『師匠』現場。
出会った頃はまさか僕が照明屋さんをやるだなんて思ってもみなかった。
昨日は、場当たりが終わってから、劇場を出て飲みに行くかと誘われ飲んでいたら帰れなくなり、『師匠』含め劇団の人何人かと日暮里の安宿へ泊まり。
駅前の山の上におばけの出そうな旅館がありました。
一泊3500円。鍵はついてないような部屋。
でもうちのアパート倉庫より広い(笑)
朝寝てたらチェックアウトの時間だとおばちゃんに起こされて、叩き出されて劇場の目の前でモスバーガーを食べる。
食べて劇場入り。
当たりの直しや打ち込みを手伝って、18時30分より本番です。
本番中はする事ないやと思って安宿の硬い布団で凝った自分の背中や肩を指圧していたら、
「スモークが足らないよ」とか
「幕を直して」とか
舞台袖まで伝言を届けに何往復も走ることになった。
インカム(内線電話)を使えば良いのに……
「明日は操作する?」
と言われたけれど、そんな事出来るわけない。
僕と同じで、台本のなんとなくのキッカケ位置にシーンのナンバーが書いてあるだけで、それを芝居の雰囲気に合わせて適当に出す、というやり方。
考えた本人は明かりや芝居の構成が分かっているから、細かい所を毎回ノリに合わせて補正しながら最適なものを作れるから良いけれど、センスの違う人がやるとまるで印象の違うものになってしまう。
セリフのないシーンのチェンジなんて、何も指示がないに等しい。
ぶっつけ本番でできんだろー。